今回のやしマンデーは少し前の話しになります。
王子は百年名家で徳島県の美馬市脇町を訪れていました。
江戸時代から通商産業が盛んで、2012年の今でも江戸時代後期に建てられた町屋が色濃く残る町並みは、まるで時代劇のセットのそのもの。
うだつ(卯建)
家を建てる際、町屋が隣り合い、火事が燃え移るのを防ぐための防火壁として造られたものだったんですが、江戸時代中頃は、装飾に重きがおかれ、自己財力を誇示する手段として商家の屋根上には、競って立派なうだつが上げられたそうです。
「うだつが上がらない」
の語源のひとつと考えられているそうです。
さて、そんなうだつが上がった歴史ある町並みの中から、王子のハートをがっつり掴んだのが、こちらの建物
西洋モダンの外観は、なんともハイカラな印象。
ここは、芝居小屋なんです。
回り舞台、奈落、花道など、本格的な芝居小屋として建てられ、戦前には歌舞伎や浪曲が上演され、人気を集めていました。
戦後になると歌謡ショーや映画が上演され、地域の憩いの場としてたくさんの人に親しまれていました。
しかし、映画の斜陽化と建物の老朽化が重なり、あえなく取り壊し。
の、予定でしたが、山田洋次監督「虹をつかむ男」のロケ地となったことをきっかけに、修復工事が行われ、現在では指定文化財として、一般公開されております。
山田洋次監督が映画のロケ地に選んだ事で救われたオデオン座。
映画やテレビが伝える事は、時にたくさんの人の心を大きく動かします。
百年名家もまた、たくさんのメッセージを伝えております。
そして、王子も。
「いつかここで芝居したいね~!花道もあって最高!」
と語った王子の一言も、いつか実現し、再びオデオン座が、当時より一層活気づく日が来ることを願って、今回の少し前のお話とさせて頂きました。
【~記者Uキ~】