『G海峡』あらすじ

陸奥の一隅、鄙びた商店を襲った強盗放火事件…

南米移民の工場労働者であった犯人の青年は、たまたま同じ日、

津軽海峡で起こった青函連絡船の転覆で溺死した男に罪をかぶせ、

その男になりすまして逃亡を図る。

一方、溺死した男の婚約者は、恐山のイタコを通じて事の真相を知ろうとする。

だがイタコに降りてきたモノは、一万年も前の“縄もつ英雄”の霊魂だった。


一万年の昔、日本の地よりさらに東方へ移動せざるをえなかったある縄文の一族。

そこには争うことを避け続ける臆病者の知恵があった。

千島列島、カムチャッカ、アリューシャンを超えて氷河溶解のベーリング海峡へ。

一本の縄を頼りに奇跡の海峡越えを果たして初めてアメリカ大陸を踏みしめた 臆病者達こそ、

北南米先住民の祖先となるモンゴロイド。その「争わぬ知恵」が巡り巡って、

やがて合衆国の民主主義を生み、日本の平和憲法に繋がっていく。

今やギガ単位の人間と情報が行き来する日本とアメリカ。

環太平洋を巡る一万年の泥臭き物語。

あざなえる縄の如き、禍いと幸福、生者と死者のいったりきたりの 因縁戯画。


舞台「有頂天家族」等で松村演出にはお馴染みの武田航平はじめ、
夕輝壽太ら多数の豪華ゲストを招き、 一万年の昔より語られる伝承、史実の中に息づく物語が、
現代と交錯しながら鮮やかによみがえる、カムカムミニキーナ渾身の一作。


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G(ギガ)海峡_表 G(ギガ)海峡_裏02

G(ギガ)海峡 出演者