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やましげ○○ぼっち Vol.83

2014/10/10 | 山崎 樹範 | やましげ○○ぼっち

どうも、やましげです
もう秋の足音が随分と大きくなってきましたね
秋は一年で一番好きな季節です

最近、舞台が終わった
「マルガリータ」
天正遣欧少年使節団を描いた小説を原作にした舞台
カッコいい男の子がいっぱいいた
おじさんは数人
総勢34人のキャストに数人
いっぱい

稽古場に行くと若い子がいっぱいいた
最近の子はオシャレだ
稽古着が違う
サルエルパンツだったりする
驚いた!
オシャレすぎる
こちとらジャージだ
しかし本当はジャージではいけない
僕の役は衣装が着物だ
本来ならば浴衣で稽古をしなければならない
時代物なのでもちろん浴衣で稽古している役者は多い
ちなみにサルエルパンツの子は着物ではない
だから良い
僕は良くない

しかし、着ないのだ
今回の役は豊臣秀吉
元は百姓から関白にまで上り詰めた男
体格に恵まれた訳でもなく、見た目は禿鼠
粗野で繊細、人の心を掴むのが上手く機を見るに長けている男
ナイナスをプラスに変えた男
だとしたら僕も普段から秀吉に近づかなければならない
たとえ時代物の芝居のルールに則っていなくても、それでも山崎は良いんじゃない!と言わせる力がなければならない
人の心を掴めば良いのだ
誰も何も言わないようにすれば良いのだ
稽古場の関白になるのだ!
そう決めました

まずは今回の最年長の役者さんに取り入ろう
その方はコーヒーが好きらしい
稽古場には粉のインスタントコーヒーしかない
僕はコンビニに行きドロップ式のコーヒーを買って差し入れをした
「良かったら飲んで下さい!」

次は殺陣の指導もしてくださる役者さんだ
体育会の人は上下関係には厳しいだろう
どうしようか迷っていると奇跡が起きた
その方もコーヒーが好きらしい
「良かったら飲んで下さい!」

今回は女子も多い
コーヒーのついでにお菓子も沢山買った
なんだかんだ言ってもほとんどの女子は結局甘いものが好きだ
これはもう落ちたも同然だ
残るは年下の男子
楽勝である
なんせこちとら年上だし芝居のキャリアも断然上だ
そんな子等に僕は言う
「カッコいいね」「オシャレだね」「背高いね」「足長いね」「筋肉凄いね」「モテるでしょ」「そんな風に生まれたかったな」「よっ!日本一!」
彼らは年上の僕に媚びられて面喰らった筈である
ある意味勝った

本番も自由にやらせてもらった
アドリブもオーケー
気ままに、楽しく、奔放に!

でも終わってから気付いた
僕はみんなの優しさに守られていたのだなと
ありがたい
ありがたい
ありがたい

大変な台本で、大変な稽古だったけど素敵なメンバーに出会えて良かった
ありがとう
ありがとう
ありがとう


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